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湧網線(ゆうもうせん)関連 記念館と交通公園

湧網線は、日本国有鉄道が運営していた鉄道路線(地方交通線)。
北海道紋別郡上湧別町(現、湧別町)の中湧別駅から、網走市の網走駅までの路線。
サロマ湖・オホーツク海・能取湖等の沿岸を走り、車窓からの風景が美しい路線として知られていた。

路線距離(営業キロ)は 89.8km。駅・仮乗降場数は27(駅16・仮乗降場11)

歴史

湧網西線
1935年(昭和10年)10月20日 中湧別 - 計呂地間 (16.5km) を新規開業。芭露駅・計呂地駅を新設。
1936年(昭和11年)10月17日 計呂地 - 中佐呂間 (12.8km) を延伸開業。床丹駅・中佐呂間駅を新設。

湧網東線
1935年(昭和10年)10月10日 網走 - 卯原内間 (13.2km) を新規開業。二見ヶ岡駅・卯原内駅を新設。
1936年(昭和11年)10月10日 卯原内 - 常呂間 (17.1km) を延伸開業。能取駅・常呂駅を新設。
1952年(昭和27年)12月6日 常呂 - 下佐呂間間 (13.5km) を延伸開業。北見共立駅・北見富丘駅・下佐呂間駅を新設。

湧網線
1953年(昭和28年)10月22日 佐呂間 - 下佐呂間間 (16.7km) を延伸開業し、全通。知来駅・仁倉駅を新設。中佐呂間駅を佐呂間駅に改称。湧網東線を湧網西線に編入し湧網線とする。
1963年(昭和38年)10月1日 下佐呂間駅を浜佐呂間駅に改称。
1987年(昭和62年)3月20日 全線廃止。網走バスに転換。


■ 中湧別(なかゆうべつ)駅記念館

中湧別駅は、紋別郡上湧別町字中湧別中町(現・湧別町中湧別中町)にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅で、湧網線が1987年(昭和62年)3月20日、名寄本線が1989年(平成元年)5月1日に廃線となり廃駅となった。

廃止された名寄線・湧網線の旧中湧別駅構内の施設が保存されている。
駅舎は撤去されたが、開業当時からの木造跨線橋・レール・ホームが現存している。

車輌は「除雪用モーターカー」1両、「ヨ3500形車掌車・ヨ4407・ヨ4421・ヨ4430・ヨ4433」の4両。
車掌車内にダイヤグラム・ダルマストーブなどの古い備品類が、「文化センターTOM」内には、駅名標や制服・改札鋏などの備品が展示されている。
ホームには「腕木式信号機」や「国有鉄道 中湧別保線区之碑」という石碑が建立されている。

旧駅構内は1993年(平成5年)4月1日から当時の上湧別町(2009年10月5日に湧別町と新設合併し湧別町)により「中湧別鉄道資料館」として整備され、さらに「道の駅中湧別」として整備された。

その後道の駅は「道の駅かみゆうべつ温泉チューリップの湯」としてリニューアルされ、鉄道資料館は「上湧別百年記念公園 中湧別駅記念館」となり、「湧別町文化センターTOM」も開設された。

湧別町「チューリップ公園」のページ


■ 湧別(ゆうべつ)町計呂地(けろち)交通公園

計呂地駅は、紋別郡湧別町字計呂地にあった日本国有鉄道 湧網線の駅で、湧網線の廃線に伴い1987年(昭和62年)3月20日に廃駅となり、旧駅構内は1989年(平成元年)5月から湧別町により「湧別町計呂地交通公園」として整備された。

駅舎・レール・ホームが現存している。
車両は、C58形蒸気機関車「C58 139号機」、国鉄の旧型客車である「スハ45形 スハ45 6」「オハ62形 オハ62 91」の3輌。

駅舎は現役当時のままで、鉄道資料室及び公園管理棟となっている。
舎内に駅名標・行先票・閉塞器・乗車券・時刻表などの資料が展示されている。

駅横には湧網線開通の経緯が記載された「鉄道記念碑」が建立され、現役当時は存在しなかった跨線橋が設置されている。

湧別町のページ


■ 佐呂間(さろま)町交通公園

佐呂間駅は、常呂郡佐呂間町字永代町にあった日本国有鉄道 湧網線の駅で、湧網線の廃線に伴い1987年(昭和62年)3月20日に廃駅となり、旧駅構内は1989年(平成元年)4月から佐呂間町により「佐呂間町交通公園」として整備された。

車両は、D51形蒸気機関車「D51 565号機」DE10形ディーゼル機関車「DE10 1677号機」、郵便・荷物合造車である「スユニ50形 スユニ50 517」「ヨ8000形車掌車 ヨ 8017」の4輌。

敷地内には、腕木式信号機が2本と転轍てこも存在し、旧駅舎をイメージして建てられた「鉄道記念館」が開設され、館内に駅名標・閉塞器・通標・乗車券などの資料が展示されている。

佐呂間町のページ


■ 「卯原内交通公園」「網走市鉄道記念館」

卯原内駅(うばらないえき)は、北海道網走市字卯原内にあった日本国有鉄道(国鉄)湧網線の駅で、1987年(昭和62年)3月20日に廃駅となった。

旧駅構内は1988年(昭和63年)1月から網走市により「卯原内交通公園」として整備され、ホーム・レールが保存されている。

車両は、9600形蒸気機関車「49643号機」と、国鉄の旧型客車「オハ47形 オハ47 508」が静態保存・展示されている。

バスターミナルを兼ねた「網走市鉄道記念館」が開設され、2階に閉塞器・通標・保線用具・備品・乗車券等が、展示されている。

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