はまます郷土資料館(石狩市指定文化財 / 旧白鳥家番屋) vol.1

ずいぶん前になりますが、何かの本を読んで小樽に白鳥家があるという記憶があり、浜益にも白鳥家の番屋があることを知った時に、どのような関係があるのかと思ったことがありました。

今も祝津には三大網元のひとつと言われた、「旧白鳥家番屋」 があります。
「小樽市指定歴史的建造物 第62号」に指定され、現在は飲食店として営業されているようです。
(弐四四さんのコメントで閉店が分かりましたので、調べてみました。※小樽花園の「江差亭」オーナー干場さんが、白鳥家番屋の取壊し計画を知り、平成6年(1994)に土地・建物を取得し改装し「群来陣」を開店。平成22年(2010)2月に引退。経営を引き継ぐ予定で札幌の土木建築業者が、土地・建物を購入、その後閉鎖したままだそうです。)


建築年は、明治10(1877)年で、主人と漁夫の住居部分が大屋根で一体になっていて、主人のすまいには床の間や欄間を設け和風住宅の特徴。
大工は、大棟梁が小林秀作、脇棟梁が土門倉次。
大きさは、1階342.5㎡、2階70.6㎡とのことです。

一方、石狩市指定文化財の旧白鳥家番屋ですが、石狩市のホームページには…。

はまます郷土資料館の建物は、元白鳥家が経営していた鰊建網漁場の番屋であり、明治32年に建てられたものです。
鰊漁の歴史とともに歩んだ番屋も、昭和30年以降の漁の衰退によって放置され、崩壊寸前にありました。
昭和46年、浜益村は開村百年の記念事業の一環として、この番屋を復元、浜益村郷土資料館として現代によみがえらせたものです。
水産庁の『未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選』にも選ばれています。
館内には、当時鰊漁に使われた漁具をはじめとする、先人の知恵や技術を伝える数々の資料が保存、展示され、郷土の文化遺産を明日の浜益へ受け継ぐ資料館として、広く一般に公開しています。

入館料(中学生以下無料)普通入館料 300円
団体(15人以上) 240円
開館時間10時から16時まで
開館期間5月1日から10月31日まで
休館日毎週火曜日(祝日と重なる場合はその翌日)
資料館電話番号Tel:0133-79-2402

とあります。大きさは、1階369.6㎡。
棟梁は小林某、建設費は、当時の価格で1,700円だったとか…。

さて、多くの鰊番屋が同じように、鰊漁の衰退とともにやがて放置され、崩壊の一途をたどります。

 13081502.jpg 13081503.jpg

小平の花田家の番屋もそうですが、浜益の旧白鳥家番屋は昭和46年に浜益村開村百年記念事業として復元され郷土資料館としたものです。
当初は遺跡の発掘品も展示していたと管理人さんに聞きましたが、番屋に特化した方が絶対に良いですよと言ったら、同感されていました。

13081504.jpg

外観はすぐにでも映画やドラマのロケが出来そうな雰囲気です。

特徴としては切妻屋根に、煙出し用の入母屋がいかにも番屋らしい。
玄関はムクリ破風で、その左右で作りが違います。
向って右手は化粧垂木に下屋があり、戸袋などかなり和風。
一方左側は明治の洋館を思わせる下見板の外壁にペディメント付きの窓。

13081505.jpg   13081506.jpg

これらが違和感なく一体となっているデザインは、現代住宅で可能なのか。
しかも目の前は海。こんな過酷な環境に存在していたこと自体が感動です。

13081507.jpg

…で何故造りが違うのかですが、実は建物手前の石組も、別の写真を見ると違っています。
右はほぼ整形に組まれていますが、左は乱組みです。
これらは、手間のかかる仕様=お金がかかる仕様ということで、玄関から右は親方の居住スペースで、左側は漁夫たちのスペースだからです。
よく見ると親方専用の玄関も写っています。

さて、玄関を入っての第一印象は、外からのイメージを大きく覆されるほどの大空間…。

13081509.jpg   13081508.jpg

中の紹介をする前に歴史のおさらいです。

この白鳥場所の創設者は、羽後国(現山形県)飽海郡酒田内匠町出身の白鳥栄作という人物とのことです。
安政2年(1855)に松前、安政3年(1856)厚田、そして同年6月に浜益に来て、金吉屋の出張所として漁場を開き漁業を始めます。
元治元年(1864)には余市場所請負人である林長左衛門のもとに身を寄せ、祝津出張漁場支配人になったとか。

白鳥栄作が、祝津へ行った後は、甥の白鳥浅吉が引き受け、漁場の経営をします。
ちなみに、栄作から漁場を譲り受けた元治元年(1864)から、その代金の完納までは、栄作の名義であったという。

明治4年には開拓使から漁場の貸付を受け漁場を2カ統に拡張し、明治32年に新築した番屋が現在に残る建物です。


関連記事
スポンサーサイト

COMMENT 5

ts@  2016, 10. 17 [Mon] 22:24

To 29Qさん

お父様の実家・・・
源三さん?げんさくさん?源治さん・・・でしたっけ?
だいまる一の?
違ったらごめんなさい。

Edit | Reply | 

あず  2015, 01. 10 [Sat] 23:15

■ 29Q 様

「群来陣」も閉店という事ですね。
例えば行政が血税を使って保存することがあっても良いと思います。

旭川も無策と言っても良いほどに情けない状態ですが、その後の展開に問題があるのだと思います。

とりあえず現状維持で、何かしらの施設として利用している程度では何も生まれません。

ましてや予算がと言う理由で解体して終わりなんて愚の骨頂。

「父の実家」がどのように相続されたのでしょうね。
失礼ながら興味もあります。
29Q様はモドカシイ思いなのかなぁ~と察しますが…。

そこら辺どうなんでしょう?
ご教授いただければ嬉しいです。

Edit | Reply | 

29Q  2015, 01. 10 [Sat] 21:08

小樽の歴史的建造物

こんにちは!
小樽の白鳥家の番屋は群来陣さんが相当額投資して頂いたと聞きました。
本当に保存していただきたいと思います。
父の実家なので…。

Edit | Reply | 

あず  2013, 08. 17 [Sat] 11:37

■ 弐四四 様

お知らせありがとうございます。
早速調べて追記しておきました。

民間でどれだけの予算を掛けられるかってとこが勝負ですよね。

うる覚えですが、白鳥家の建物かどうかは忘れましたけど、観光客のために歴史のある建造物をぶっ壊して、公衆トイレにしようという計画もあったようです。

民なのか官なのかわかりませんが、何とも情けなくなるお話です。

Edit | Reply | 

弐四四  2013, 08. 16 [Fri] 22:32

こんにちは。
小樽の白鳥家の建物は、去年訪問しましたが、経営元の料理屋が休業(廃業?)したようです。内部は料理屋にする際、かなり手が加えられたという話を聞きました。

いずれにせよ、後世に残してもらいたい建物ですね。

Edit | Reply |