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暦と月のお話し 「後の十三夜」

2014年11月5日の「月(つき・独: Mond・仏: Lune・英: Moon・羅: Luna ルーナ)」は、171年ぶりの「後(のち)の十三夜」でした。

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いつもの月が、なぜ171年ぶりなのか、「後の十三夜」って何?って感じですけど…。
まずは、前後の日も含めて、月出(方位)と月没の時刻(方位)と月齢(旭川市のデータ)をご覧ください。

11月4日 14:46 ( 85) 02:38 (272) 10.7
11月5日 15:21 ( 79) 03:49 (278) 11.7
11月6日 15:58 ( 73) 04:59 (284) 12.7

これだけ見ると何が何だかですが、現在のグレゴリオ暦以前の暦による月のお話しですから意味不明で当然です。
では、いつから今の暦になったのかをついでに知っておきましょう。それは、明治5年(1872)のお話しです。

・10月1日(1872年11月1日) 例年どおり、弘暦者(頒暦商社)により翌年の暦(旧暦)が全国で発売。
・11月9日(12月9日) : 「太陰暦ヲ廃シ太陽暦ヲ頒行ス」(明治5年太政官布告第337号、改暦ノ布告)を公布。
 ※明治5年は12月2日で終了すると定めた。
・11月23日(12月23日) 太政官布告第359号で「来ル十二月朔日二日ノ両日今十一月卅日卅一日ト被定候」とする。
 ※12月1日および2日を11月30日および31日と定めた。
・11月24日(12月24日) 太政官達書で取り消す。
・11月27日(12月27日) 太政官布達第374号で、「当十二月ノ分ハ朔日二日別段月給ハ不賜」とする。
 ※12月の分は、1日・2日の2日あるけど月給を支給しないよと各省に通告。
・12月2日 : 天保暦を廃止。

お役所の給料支払いですったもんだもありましたが、1873年1月1日に当たる明治5年12月3日(旧暦)を明治6年1月1日(新暦)とする太陽暦への改暦(明治改暦)が行われました。

さて、「お月見」と言えば、旧暦八月十五日を指す十五夜(中秋の名月)が、一年で最も月が美しいとされていてもっとも有名ですが、次に美しいのが旧暦九月十三日の十三夜(後の月)とされています。

もともと十五夜は中国が起源ですが、十三夜は日本固有の風習で、江戸時代には十五夜と十三夜の両方を祝い、どちらか片方の月しか見ないと「片月見」(または「片見月」)と言って縁起が悪いとされていたそうです。
古くは宮中の風習もあり、江戸時代の遊女たちも忌み嫌ったと言われますが、逆に考えると十五夜を共にしたら十三夜もまた一緒に居られるという事なのかも知れません。

いつもの名月はこの二回だけですが、旧暦は約三年に一度「閏月(うるうづき)」を入れて暦を調整する仕組み。
今年の場合は九月の後に「閏九月」が入るため暦の上では九月十三日が二回あることになります。
この二度目の「十三夜」を俗に「後の十三夜」と呼ぶそうなんです。

もし、旧暦(天保暦)がそのまま現代でも使われていたとしたら、今年は旧暦9月(新暦9月24日~)と10月(同11月22日~)の間に「閏9月(同10月24日~)」があるという事になります。

では、前回の「閏9月」がいつだったかというと、1843年のことで、実に171年ぶりになります。
この「閏9月」の13日が、新暦では11月5日になります。

ちなみに、1843年は、日本の寛政暦では天保14年です。
2月12日(天保14年1月14日)には、「八重の桜」でもご存知かと思いますが、新島襄が誕生しています。
2月16日には、ヘンリー・リーランド(キャディラック・リンカーン創業者)が誕生しています。
6月1日(天保14年5月4日)には、西郷従道、10月6日(天保14年9月13日)には、日本の天気予報創始者の桜井勉が誕生しています。

ついでに閏月とは…。
・太陰暦の1年(約29.5日×12=約354日)
・太陽暦の1年(365.2422日)
このずれを補正するために入れられる月のことで、前回は2012年に「閏3月(4月21日~)」。
※太陽暦の19年(6939.6日)と月の満ち欠けの235回分(6939.7日)がほぼ一致する(メトン周期)ので、「19年で7回の閏月」を入れれば(19×12+7=235)となるため、ずれが大きくならない。

ま、天文的には、「スーパームーン」とか「皆既月食」のような特別というものではありません。
しかし、同じ月でもなぜ名月と呼ばれたり、昔は月を基準とした暦だったことについて思いを馳せるのも良いものです。
ほとんどニュースにもならなかったかと思いますが、たまたま夕方のローカルニュースでやっていて知りました。

おそらくこの日に月をわざわざ眺めた方も少ないでしょう。
YouTubeに、 171年ぶりの「後(のち)の十三夜」をアップしましたので興味のある方はご覧ください。

面白いのは、38年後の2052年10月7日は「閏8月15日」となるそうです。
つまり今回と同じように、俗に「後の十五夜」になります。
もし覚えていたらコメントください。(笑)

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