松浦武四郎が著した文献



ちょっとタイムスリップして、江戸時代の松浦武四郎さんに会ってきました。

15083002.jpg

なんてね。今年小平で撮った武四郎さんの銅像の写真を加工しました。

さてさて、武四郎は28歳から41歳までに6度に渡り蝦夷地の調査を行いましたが、その調査記録は合計151冊にもなるそうです。
その他に、膨大な著作や出版物があります。


・「東西蝦夷山川地理取調図」

安政6年(1859)、武四郎が出版した北海道(国後島・択捉島を含む)の地図で、経度・緯度の各1度を1枚として、全28冊からなっています。26冊が折りたたみ式の地図で、開いてつなげると縦が2m40㎝×横が3m60㎝になるそうで、約6畳間になりますね。
これに「首(凡例)」と「尾(地名を解説したもの)」の2冊が付属されているそうです。
武四郎は、伊能忠敬や間宮林蔵が測量した海岸線のデータを元に、蝦夷地の内陸部を作成し出版しました。


・「北蝦夷山川地理取調図(樺太南部)」

「北蝦夷地」は、現在のサハリン(樺太)のことです。
出版規制があったのか、手書きのものだけが国内に10点ほど存在しているそうです。


・「蝦夷闔境山川地理取調大概図」

安政7年(1860年)に出版された蝦夷地と現在のサハリン(樺太)、さらに千島列島を含む北方地域がわかる小型の地図。


・「北蝦夷余誌」

当時「北蝦夷地」と呼ばれていた現在のサハリン(樺太)の南部を調査した際の記録を、読みやすくまとめなおした紀行本で、カラフトアイヌやウィルタ族やニヴフ民族などの北方民族も紹介されています。


・「東蝦夷日誌」

蝦夷地を東西に分けて沿岸部の様子をまとめた紀行本、「東蝦夷日誌」(全8編)、「西蝦夷日誌」(全6編)があります。
「東西蝦夷山川地理取調紀行」のシリーズとして出版されました。

さらに、蝦夷地の知名や歴史を紹介した本などを多数出版しました。


・武四郎の蝦夷地に関する出版物

武四郎の紀行本として、「北蝦夷余誌」「後方羊蹄日誌」「石狩日誌」「久摺日誌」「十勝日誌」「夕張日誌」「納沙布日誌」「知床日誌」「天塩日誌」があります。
フィクションの部分もありますが、読み物としてだけでも楽しめます。


・「蝦夷漫画」

安政6年(1859年)の出版で、アイヌについて図入りで紹介したものです。
しかし、その図の多くは武四郎の同郷である伊勢出身の村上島之允(秦檍麿)の「蝦夷島奇観」から引用しているそうです。


・「近世蝦夷人物誌」

武四郎が見聞きしたアイヌについて記したものです。
3編99話の話の中には、勇敢な男性の話や、親孝行な女性の話とともに、松前藩の役人や商人たちによって苦しめられるアイヌの人びとの姿を克明に記しているそうです。
酷い行いをする役人や商人を実名で記したため、安政5年(1858)に出版の許可を願い出したものの、箱館奉行からは出版を許可されなかった発禁本ですね。


それにしても、探検家であり役人であり著述家であり…。
さらに出版者としても、当時の蝦夷地の地理や動植物、アイヌ民族の文化を一般の人々に伝えた功績は、現代においてももっとクローズアップされなくてはいけません。

関連記事
スポンサーサイト

COMMENT 0